苦しいことのはずなのに、
なんだかクスクス笑っちゃう!?
精神科のベテラン医師による、
ユーモアあふれるエッセイです。
疲れている時でもスイスイ読めて、
なおかつ、心がスッキリ軽やかになりますよ。
お医者さんの気持ちって・・・。
こんにちは☆
ゆうこ☆です。
病院に行ったことのない人は、
おそらくいないのではないでしょうか?
風邪を引いた時、ケガしてしまった時。
身体のメンテナンスのために行く病院で、
頼りになるのは、クスリ?最新の機械?
いいえ!
やっぱりお医者さんですよね。
お医者さんの対応によって、
心も身体も軽くなったという体験をした人もいれば、
逆にイヤな思いをしてしまった、という人も
いるでしょう。
私たちは、生きているというだけで、
否が応でも人と触れ合います。
お医者さんも患者も、なんといおうと、人間。
人間同士のふれあいは、理屈ではいえない
気持ちの繋がりが生まれます。
精神科医という、心を治療するお医者さんで
あれば、より一層そうなのかもしれません。
大原健士郎氏は、
一人の人間として患者さんと精一杯触れ合います。
その記録が本書です。
個性あふれる患者さんの姿が涙を誘う
「消えていった患者」
「二人の美女」
など、
本書は、大原氏の患者さんそれぞれの実話による
エピソードで構成されています。
私の心に沁みた患者さんの一人は、
「やもめのKさん」です。
躁うつ病の治療で通っているKさんは、
奥さんを亡くしてからより治療に専念し始めます。
大原先生も、奥さんを亡くしているのでした。
その気持ちを察してか、
Kさんは大原先生にお土産を持ってきます。
夫婦とは何か。家族とは何か。
人間関係のリアルが、ほんの3~4ページで
実に強く描かれています。
精神科医のエッセイかというと、
うつ病や神経症がどんなものなのか、とか、
どんなふうに治せばいいのか、とか、
病気にまつわることなのかな?
と思いがちですが、
本書は、精神科から見えてくる
人間のリアルが描かれています。
だからこそ、人の心の本質に迫って、
訴えてくるものがあります。
他にも、家族や恋人・仕事のことなどと絡み合う、
豊かなエピソードが満載。
2.3分で一話読むだけでも心動きます。
筆者・大原健士郎はこんな人
大原健士郎氏は、浜松の精神科医です。
浜松医科大学の教授や、
日本社会精神医学会名誉会員など多くの肩書をお持ちです。
2010年に亡くなったばかりなんですね。
これまでにも多くの書籍を出していますが、
本書が出版されたのは、1993年。
筆者が63歳の時です。
これまでのお仕事や人生を振り返って、
大原氏自身のエピソードもたくさん書かれているのが、
本書です。
本書を読むだけで、
ユーモラスな大原健士郎先生の人柄や人生が
楽しく想像できますよ。
最初に住んだお家なんて、ちょっと一般人の感覚では
理解できません(笑)
このように面白い人だからこそ、
精神科医の世界で一流に活躍できるのかも・・・
と、思いました。
こんな人はぜひ読もう
私、ゆうこ☆が考える、
本書を読むと良い人は、こんな人です。
・人間のことをもっとよく知って、人生を豊かにしたい。
・闘病に疲れてしまった。
・仕事に疲れてしまった。癒やされたい。
とくに、日常生活になんともなしに疲れてしまった人に
オススメの一冊です。
真剣に考えると、重たい内容ばかりなのですが、
笑い飛ばしてしまうような、
人間って面白いなあ、と思えるような
軽やかさが本書にはあるので、
人間関係にくたびれてしまった方や、
真面目に生きて疲れてしまう方にもオススメです。
また、大原健士郎氏は、本書を書くにあたって
このように言っています。
「私は、患者さんの心を通して現代社会を眺めたいと思った。」
(文庫版あとがき)
その時代に生きる人から見えてくる時代性も、
確かに、本書から読み取れるもののひとつです。
90年代までの社会がこのようなユーモラスな形で
描かれるのは面白いですね。
いつでも、社会や時代は、一人ひとりの人間が
作るものだと思います。
だからこそ、今この一瞬を大事に、
後悔しないように過ごしたいですよね。
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